M&Aプラットフォームが増えてきている理由と注目のサービス

ここ最近、M&Aプラットフォームのサービスリリースのニュースが増えてきているように感じますね。なぜ、増えてきているのかどういった点が注目されているのかを見ていきましょう。
M&Aプラットフォームが増えている理由
後継者問題
M&Aプラットフォームが増えている背景には、日本が抱える問題があります。日本の中小企業の経営者は、2025年に6割以上(約245万人)が引退時期を迎え、現在その約半数にあたる127万社(日本の企業の約3分の1)が後継者未定の状態にあると言われています。
また、その半数は黒字経営をしており、このまま廃業が続けば2025年までに約650万人の雇用が失われる計算になります。
M&Aはブラックボックス
M&Aの価格を決める方法など、M&Aはブラックボックス化しています。大手のM&A業者であれば手数料をどれくらい取れたかが自分の査定に響くため、買い手から手数料を80%を取ったというとんでもない話も実際にあります。
本当にあった日本M&Aセンター武勇伝。「5,000万円で会社を売却したオーナーから4,000万円の手数料を取ったった。ドヤァ」。そして凄いのは、買い手からもほぼ同額を巻き上げていること。報酬は2割バックなので、彼の年収はこれ1本だけで三菱商事の平均を超えている
— 誇りで飯が(ry (@908_908) 2018年2月11日
買い手も売り手見つけにくい
実際に私も事業を売却をしようとしたことがあるのですが、なかなか買い手を見つけるのが大変です。また買い手の方から話を伺ったところ、買い手も売り手を見るけるのが大変だそうです。売る気のない人に声をかけ続けることは非常に労力がかかりますし、欲しいと思った事業は今後伸びることが想定されているため簡単には手放さないそうです。
今までは、ここをかなりアナログな方法でやっていましたが、一気にITの力で解決をしようということですね。
M&Aのイメージがよくなった
一昔前であれば、M&Aは「身売り」といった言葉が使われるなど、ネガティブな印象を与えることだったと思います。しかし、2011年頃からITベンチャーのM&AやwebメディアのM&Aが頻繁に行われることになり、良いニュースとして認識されてきたと思います。
M&Aプラットフォームのおすすめサービス
ベンチャー企業もかなり参入してきました。私が注目しているM&Aプラットフォームサービスを紹介します。
M&Aクラウド
匿名で買い手候補を探すことができます。M&A業者や個人の専門アドバイザーの数は業界NO.1です。
2016年に創業し、ここにきて一気に波に乗っているサービスです。資金調達も順調に行えているようです。創業者たちのストーリーも注目できるポイントになると思います。
会社を売りたい人とM&A業者を繋ぐ「M&Aクラウド」が総額4000万円の資金調達、H.I.S創業者率いる澤田ホールディングスなども引受先に
新サービスも準備中とのことです。 「M&Aダイレクト」
ビズリーチ・サクシード
こちらは、転職で有名なビズリーチが運営するM&Aプラットフォームです。
ビズリーチは転職者が登録をすると、転職エージェントや個人のヘッドハンターからスカウトされるサービスです。実は、このやり方は、M&Aプラットフォームの仕組みと一緒なんですね。
2017年1月にできたサービスではありますが、ビズリーチの運営ノウハウと法人の圧倒的なネットワークで一気に盛り上げてくれそうな印象を持ちます。正直、ビズリーチは他の新規事業がほぼうまくいっていないという話なので、かなり力をかけてくる分野だと思います。社長の南さんとも相性の良さそうなサービスですね。
予想
M&A業者はこれからもますます増えてくると思います。人材紹介サービスのようにどこかが一強になるのではなく3強くらいになるのかなと予想し、細かく専門的なM&Aサービスが立ち上がってくると予想します。ただし、パイは人材ほどないので数はある程度絞られるでしょう。
既存のM&A事業者を儲けさせながら実績を積み、M&Aといえばあそこのサービスと覚えてもらえるまで、ここ数年が勝負ですね。楽しみです。
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